
朝の光が木々の間からこぼれ、柔らかな風が草を揺らす。
光の中、小さな影が目を覚ました。
――ふさふさとした前足が視界に入る。
(……ボクの、手?)
寝転ぶ感覚も、風が毛並みを撫でる感覚も自然なのに、どこか違和感が広がる。
「おはよう!」
突然、軽やかな声が響いた。
顔を上げると、大きな瞳のフクロウが羽を揺らしながら近づいてくる。
「えっと・・・ここはどこ?」
「ここはミステリー動物園!
ワタシたち動物が謎を出題して、お客さんに楽しんでもらう、ちょっと変わった動物園だよ!」
フクロウは誇らしげに胸を張り、話を続ける。
「アライグマくんは新入りかな?
まだ分からないだろうから一緒に準備しようね!」
「ミステリー動物園? 準備……?」
(……ボクは、なぜここに?)
「どうしてだろう、何も思い出せない……」
「何も思い出せないの?」
フクロウが心配そうに見つめた、その時――
「こんな問題あったっけ!?」
遠くから慌てた声が響き、サルが紙を手に駆け寄ってくる。
それは園内で見つかった問題だが、誰も作った覚えがないという。
「誰が作ったか分からない問題なんだね! それなら――」
フクロウは紙をくちばしでつまみ、ボクを見つめる。
「ワタシたちふたりでテストプレイしよう!
事前に解いておくのも仕事のひとつだよ!」
「ボクが?」
「うん! 楽しいし、すぐに動物園のことも覚えられると思うんだ!」
期待の目がボクに向けられる。
「……やってみるよ!」
こうして、アライグマとフクロウは不思議な謎に挑むことになった。
▼受付でこの画面を見せて、謎解きキットを受け取りましょう。
<A>

「さて、それじゃあ、サルくんの問題を解いてみようか!」
フクロウが紙を広げて確認すると、どうやら全部で6つの問題があるようだった。
「アライグマくん、練習だと思って全部解いてみよう!」
「えっ、ボクが?」
「うん! 動物園の謎解きの仕組みも理解できるし、良い練習になると思うよ!」
フクロウの明るい声に背中を押されるように、ボクは一つずつ問題に挑戦し始めた。
▼謎が解けたら、答えを入力してください。
ふと、足元に何かが落ちているのに気がついた。
草むらの中には、次の問題の紙と、不思議な形をしたカケラが転がっている。
「わっ! また問題だ! それに……これはなんだろう?」
フクロウが興味深そうに覗き込む。
ボクも恐る恐る手を伸ばし、そのカケラにそっと触れた。
──その瞬間、視界が一変する。
目の前に広がるのは、どこか懐かしい景色。
まるで動物園の控室のような場所に、どこか見知ったような人々が立っていた。
『本日より、ミステリー動物園で勤務します、新人のアライです!』
元気な声が響き渡る。
周囲からは拍手と、「一緒に頑張ろう!」「よろしくね!」という声が次々と飛んできた。
「はじめまして! ワタシは教育担当のフクイです。アライくん、よろしくね!」
フクイと名乗る先輩飼育員が、にこやかに話しかけてくる──。
次の瞬間、視界が元に戻った。
「──アライグマくん! どうしたの?」
フクロウが心配そうにボクを覗き込む。
「このカケラに触れたら……不思議な“キオク”が蘇ってきたんだ。」
「キオク?」
「うん……どこか懐かしくて、でも……まるでボクが人間だったような……。」
「えっ!? ニンゲン!?」
フクロウは目を丸くして驚きの声を上げた。
しかし、少し考え込むと、すぐに優しく微笑む。
「それなら、このカケラを探したら、そのキオクのことがもっと分かるかもしれないね!」
「……そうかも!」
「じゃあ決まり! アライグマくんのキオクを取り戻すために、この“カケラ”を探そう!」
「うん!」
こうして、ボクとフクロウはさらなる謎へと向かうのだった。
▼受付でこの画面を見せて、報酬を受け取りましょう。
<B>
★ストーリーを読んだら、次のページへ進みましょう。

「さて、次のカケラを探すために、足元に落ちていた問題を解こう!」
フクロウが紙を広げると、そこにはこう書かれていた。
『イラストに従い3匹の動物の謎を解け』
フクロウは首をかしげ、しばらく考え込む。
「うーん……ワタシには分からないけど…
アライグマくんなら解けそうな気がする!」
「ボクが?」
「うん! さっきの問題もスラスラ解けていたし、次の問題もきっと大丈夫!」
ボクは紙に目を落とし、記された文字とイラストをなぞるように読む。
「……うん、やってみるよ!」
フクロウの明るい声に背中を押され、ボクは問題に向き合うことにした。
──この謎を解けば、次のカケラへとつながるかもしれない。
▼謎が解けたら、答えを入力してください。
問題を解くと、またしてもボクの足元に何かが落ちていた。
草むらの中には、次の問題と二つ目の不思議なカケラが転がっている。
「やっぱり! 問題を解いていけば、カケラが見つかるんだね!」
フクロウが興味深そうに覗き込む。
「さあ、触ってみよう! 何か思い出せるかも!」
「うん。」
ボクはカケラにそっと手を伸ばした──。
──視界が切り替わる。
『お疲れ様です! フクイさん!』
『あ! アライくん、お疲れ~! 仕事には慣れた?』
『はい! だいぶ慣れました! ところで、それは?』
アライと呼ばれるボクは、フクイに尋ねる。
『これは飼育員みんなの自己紹介ページだよ!
ちょうどアライくんの記事も作ろうと思ってたんだ。
好きな動物と、飼育員になった理由を教えてもらえるかな?』
『もちろんです! 好きな動物は……アライグマです!』
『へぇ〜 アライグマが好きなんだ!可愛いもんね!』
『はい!それと、ボクが飼育員になろうと思ったのは、小さいころから動物が好きで…
動物たちといつか話せたらいいなって思ったからです!
飼育員なら、その夢に一番近づける気がして……
いつの間にか飼育員を目指していました!』
『素敵な夢だね! アライくんならきっと叶えられるよ!』
フクイは優しく微笑み、自己紹介ページに書き込む。
『……そういえば、フクイさんの好きな動物って何ですか?知りたいです!』
『ワタシ? ワタシの好きな動物は……フクロウ──』
──その瞬間、視界がぼやけ、ボクは現実へと引き戻された。
「アライグマくん! 良かった、目が覚めたね!」
フクロウが心配そうに覗き込む。
「……やっぱり、ボク、ニンゲンだったのかも。」
「や、やっぱり!? 本当にニンゲンなの!?」
フクロウは驚き、羽をばたつかせる。
「多分、そんな気がする……
それに、フクロウさんも……」
「え?」
「……ううん、何でもない!」
「そう? まだ全部の記憶が戻ったわけじゃなさそうだし、次の謎も解いてカケラを探そう!」
「うん!」
こうして、ボクとフクロウはさらに謎を解き進めていった。
▼受付でこの画面を見せて、報酬を受け取りましょう。
<C>
★ストーリーを読んだら、次のページへ進みましょう。

フクロウが落ちていた紙を拾い上げ、そっと広げる。
そこには、こう書かれている。
『最後のカケラを見つけるヒント』
「見て!これが最後のカケラにつながる問題みたい!」
フクロウが期待に満ちた目でボクをみつめる。
ボクは紙を受け取り、問題に目を通す。
「・・・そうだね!難しそうだけど頑張ってみるよ!」
「うん! ここまで辿り着いたんだし、きっと答えは見つかるはず!」
フクロウの言葉にうなずき、視線を紙へと戻す。
最後のカケラを手に入れるために──。
▼謎が解けたら、答えを入力してください。
「わ! これって……!」
足元に目をやると、そこには最後のカケラが落ちていた。
「わ!これって……!」
足元に目を向けると、そこには最後のカケラが落ちていた。
『3つ目のカケラだ!』
ボクはそっとそれを拾い上げる。
「ついに揃ったね! これで記憶が戻るのかな?」
フクロウが期待に満ちた目でこちらを見つめる。
「……どうなるか、わからないけど。」
そう呟きながら、ボクは静かにカケラを握りしめた。
──その瞬間、視界が歪み、一変する。
まるで夢の中にいるようで、それ以上に鮮明な感覚。
暖かく、そして懐かしい。
・・・・・・・・・・・
「──くん…! ──ライ──くん!」
遠くからヒトの声がする。
「アライくん! おはよう! 気がついた!?
良かった~! ずっと眠ってたんだよ!」
目を開けると、そこにはフクイさんがいた。
「フク……イさん?」
「デジタル園長! アライくんが目を覚ましました!」
フクイさんが奥にいる人物へ声をかける。
「ボクは……どうしてたんですか?」
「控室で倒れていて、ずっと眠ってたんだよ!
みんな心配していたんだから!」
「そうだったんですね……
すみません、心配をかけてしまって…」
「今日は謎解きイベントの日だよ!
お客さんがたくさん来るから、しっかりしないと!」
「ボクも……もう大丈夫です! 準備します!」
そう答えた瞬間、ふとポケットの中に違和感を覚えた。
そっと手を入れると──
(……え? カケラが……? これ、夢じゃなかったの……?)
指先に触れた感触に、ボクは息をのむ。
混乱しているボクのそばを、デジタル園長が静かに通り過ぎていく。
「……夢は、叶えられたかな?」
小さく呟かれたその言葉に、ボクは思わず振り返る。
けれど、園長はすでに遠くへ歩き去っていた。
(夢……? 叶えられた……?)
まだ状況を整理しきれない。
でも、ボクは確かに動物たちと話し、彼らの気持ちを知ることができた。
それは単なる夢だったのか、それとも……?
──答えは、もう決まっている。
ボクはポケットの中のカケラをそっと握りしめた。
「行きましょう!フクイさん!」
ボクは控室を飛び出し、謎解きの準備を進める。
ひょっとすると、ボクの夢はもう叶っているのかもしれない。
★おめでとうございます! ゲームクリアです。
▼受付でこの画面を見せて、報酬を受け取りましょう。
<GAME CLEAR>
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